2009年11月26日木曜日

結城規子+冨山麻由子 組み紐と染め絵の二人展

11月21日(土)より、ARKギャラリー遊星社で
結城規子さん、冨山麻由子さんの組み紐と染め絵の二人展が行われています。
お二人ともにスターネットでは二度目の展覧会となります。

まず初めの設えは、冨山さんのろうけつ染めによる作品たち。
(ろうけつ染めとは、溶かした蝋で布に模様を描き染色を施し、その後蝋を水で落とすことにより
蝋で描かれた部分は染め抜かれる技法)
古くから伝わるこの染色技術を用い、
冨山さんの独特な画風にてひとつずつ丁寧に表現されています。
藍と栗のいがで染めたやさしい茶の色に添えられる紅の線、作品に息づく色彩。
描かれた生き物たちも、個性豊かに舞っています。









一方、奥に設えられた結城さんの組み紐の作品たち。
常設でも取り扱わせて頂いている組み紐ですが、本展覧会でその数を増し一同に介した様は
しっとりと落ち着いた世界がありました。
数種の紐の色の組み合わせ、石との相性が美しく、選ぶたのしさに満ちています。









二人の作品を拝見していると、勢いや力強さといった感性ではなく、
緻密に、少しずつ、少しずつ手を動かし・・・といった姿を想像します。
この独特な作業の裏に彼女たちの、物を学び、物を生むことへの情熱や逞しい精神を感じます。
それぞれ作品のかたちは違えど、古来の伝統技法に基づく技術が共に通じ、
一貫性を感じ得る良い展覧会です。
残り二日間となりましたが、二人の貴重な仕事を是非ご覧下さい。

結城規子+冨山麻由子 組み紐と染め絵の二人展
ARK 2F ギャラリー遊星社
11/21(土)~11/29(日)

2009年11月14日土曜日

やさしいカトラリー 新商品のご紹介

スターネットでは、オリジナルデザインのアイテムをいくつか取り揃えておりますが、
皆さんはそのアイテムがどれにあたるかご存知でいらっしゃいますでしょうか。

カフェで使用している箸や箸置き(一部)、木製カトラリーを中心に、
その他、すり鉢類、植木鉢類、ギフト用の桐箱をオリジナルアイテムとし、展開しています。
どれも、わたしたちが提案する暮らしにすっと馴染むよう、デザインされた一品です。

先日、新しいアイテムが入荷して参りました。



水牛の骨で作られたスプーン。
S、M、Lと3サイズご用意していますが、各サイズのデザインがそれぞれ異なります。
写真はLサイズ。Lサイズとはいえ、小ぶりです。
郡司庸久さんの飴釉の小鉢に互いの質感を引き立たせます。
他にバターナイフやペーパーナイフもございます。



らくだの骨で作られたスプーン。
上記の水牛と比べると若干マットな質感で、デザインに飾りがあります。
山野邊孝さんの灰釉の平皿にもよく合う、自然のやわらかな色相です。
他にもうひとつデザインがございます。



木製のスープスプーン。定番の木製カトラリーに新アイテムが登場です。
現行各アイテム・二種展開ですが、こちら写真のお色はブラウン。他、ナチュラルとなります。
今野安健さんの白磁のカフェオレボウル、程好い円にぴたりと寄り添います。

自然素材で口にやさしいカトラリー。
ぜひ店頭でお手にとってご覧になってください。

2009年11月12日木曜日

秋の見納め

日に日に色づく木々たち。
葉は風に吹かれてはひらひらと舞い、その美しい色を空から地へ。

益子の紅葉も見頃を迎えました。







カフェのカウンター、星さんの秋の設え。
地に還る前の良い頃合に少し手を加え、わたしたちの日々を彩りお客様をお迎えしています。



今日は今までに増して肌寒さを感じる日でした。
秋から冬へ、景色の変化と共にこれからの季節に添った暮らしの準備を進める日々。
薪ストーブや囲炉裏、皆で囲むお鍋・・・あたたかい灯火に感謝する季節です。

2009年11月5日木曜日

郡司庸久 陶展

10月31日(土)より、ARKギャラリー遊星社で
郡司庸久さんの陶展が行われています。

二年前の秋にRECODEで行って頂いた以来の展覧会となります。
初日の10月31日は、益子の秋色陶器市の開催初日でもありました。
当日オープンよりたくさんのお客様に会場に足を運んで頂いております。

常設でも品数豊富にお取り扱いをさせて頂き、
普段からお客様のお手に取って頂く機会も多い郡司さんの作品。
定番となる半磁土の白い器や、飴釉のマグカップやカフェオレボウル、
同じく陶芸家で奥様の慶子さんと共同制作のスリップウエアなど
年々制作の幅が広がっている中で迎えた本展覧会。

会場にずらりと並んだ作品群、目に飛び込む印象の妙な色濃さにまず素直に驚きました。
今まで目にしてきた、丸みを帯びた独特なフォルム、或いはモチーフを象った細工のしごと、
得意とする鎬、面取りなどの技法、それらは一切姿を見せず、
そこには新たな挑戦のかたち、そのかたちから伝わる気迫が会場を漂っていました。







何度も試作を重ねた数種類の釉薬、あたたかな色合いと、
しっかりとした高台に立ち上がる胴、程好いやわらかさと力強さをあわせ持つ、
純粋なろくろのしごと。
それはつまり、和食器のベースでもある日常づかいの器。
今までを思い返すと、和を予感する作品にお目にかかったことが少なかったことに気がつきました。
今回の制作にあたり、新しいことに挑戦したいという思いの下、
それ以外に特別な心境の変化はなく、ひとつひとつが日々の積み重ねの末であると仰る郡司さん。
結果本展覧会のタイミングで、新たに前進した作品。
今回このような作品群に出合えて、大変うれしく感じました。







今年から制作を増やしている、様々なかたちの蓋物には
今までの積み重ねの延長線を感じられます。

残り二日となりましたが新たな一歩を肌で感じる本展覧会、皆さんのフィルターをとおして
どのように感じ得るかおたのしみながら、ご高覧くださると幸いです。

郡司庸久 陶展
ARK 2F ギャラリー遊星社
10/31(土)~11/8(土)