10月17日(土)より、ARKギャラリー遊星社で
後藤竜太さんの陶展が行われています。
後藤さんはここ益子町で生まれ育ち、現在もこの町で作陶されています。
STARNETでは初めてのお披露目、展覧会ですが、
ご自身も独立後初めての個展であるということですべてが初めての試みでありました。
どのような幕開けで行われるのかこちらではドキドキしながら見守っておりましたが、
その心境を他所に、ご本人は自身の作品の発表の場を与えてもらったチャンスと
意気込みも大変強く、制作に特別な気負いもなく、伸びやかに作業を進められていたようでした。
父親も同じ陶芸家として活躍、その姿を見ながらこの地で育った後藤さん。
窯業の世界に進んだのは育った環境の強い影響だけがあったわけではなく、
進路決断で先行した思いは、自身のフィルターをとおした窯業へ対する関心と、
益子焼が世に知れ渡るきっかけにもなった"民藝"に興じたためと仰います。
その思いもあり、益子焼の伝統を色濃く受け継いだ人間国宝の故島岡達三氏に師事、
効率良く作業が進められる作業場での仕事の流れ方や、まわりで長年従事を続ける高齢で
ベテランの職人さんからもたくさんのことを見て学ばれたようです。
作品の原料、土や釉薬はすべて益子のものを使用されています。
益子という土地はその材料が調達出来、一から自身の手でつくることが出来ることに
魅力を感じられるそうです。
また、薪焼成による登り窯や蹴ろくろといった伝統的な各技法を受け継ぎ、
将来それらを実践していきたいという意気込みに、若手ながらもその精神に奥ゆかしさを感じました。
後藤さんは会期中、毎日在廊くださいます。
純粋な思いと深い精神にて生まれた益子焼、
わたしたちもその思いを確実に伝えていきたいと思います。
ぜひご高覧ください。
後藤竜太 陶展
ARK 2F ギャラリー遊星社
10/24(土)~10/29(木)