益子店でのリムルさんの展覧会は、予定していた年に震災などもあり
3年ぶりの展覧会ということで、今回はたくさんの素敵な作品を制作して下さいました。
〔 古代ローマ時代の銀化ガラスと金細工のネックレス 〕
銀化ガラスはガラスが砂漠の中で、数百年埋もれているときに
ガラスの成分と砂の成分との化学変化により、ガラスの表面に
薄い銀色の膜が付着することで独特の銀色が生まれます。
〔 金線細工のネックレス 〕
上部の金細工は、ビザンチン時代(4c-15c)の金線細工を
リムル工房にて細部まで忠実に再現しています。
〔 粒金細工と古代カーネリアンのネックレス 〕
1mmあるかないかの極小の金の粒をひとつずつろう付けした金細工の技術で、
起源はメソポタミア文明の頃から作られています。
〔 金細工とローマ時代ガラスビーズのネックレス 〕
トップはピュー王国(ビルマ・2c-6c)のもので、花をデザインし、
ローマ時代(4c)のガラスビーズを使用しています。
繊細な金細工は、現在リムル工房として古代のものを再現したものや
リムルさんのオリジナルの金細工をタイとミャンマーの金細工職人さん
の手によってひとつひとつ作られたものです。
難しいものでは再現するまで3年もかかった技術もあるそうです。
とても細かい細工なので、今は再現出来ない技法もまだまだ
たくさんあるそうですが、技術を磨いていつか再現、残していくことが願いだそうです。
これらのリムル工房によって再現された貴重な金細工の技術・品物や、その他の作品の数々も
またこれから先の時代に残され、今私たちがリムルさんの作品を身につけられるように、
いつの時代かの人たちにまた引き継がれ、身につけられていたら素敵だなと思います。